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物流におけるバースが抱える課題と効率よく活用するポイント

物流におけるバースとは?

バース(berth)は、入港した船舶が荷物の積み降ろしを行う停泊所を意味します。これが転じて、トラックを停車して荷物の積み降ろしを行うスペースもバースまたはトラックバースと呼ばれるようになりました。混同しやすい用語として、ヤードまたはトラックヤードがあげられます。ヤードは、荷物の積み降ろしを行うための土地です。つまり、バースはヤードの一部分と考えることができます。ヤードには、バースを含むさまざまな設備が設けられています。バースは、トラックが接近しやすい構造になっていることが一般的です。

物流倉庫におけるバースの課題

物流倉庫のバースは、さまざまな課題を抱えていることが少なくありません。主な課題として以下の点があげられます。

交通渋滞が発生する

バースに停車できるトラックの台数には上限があります。上限を超えたトラックは、バースへ入れません。物流倉庫の条件などによっては、敷地からでて路上で待機することになります。隣接する道路の幅などによっては、交通渋滞の原因になってしまうでしょう。バースのキャパシティと入出庫するトラックの台数があっていない物流倉庫では、交通渋滞が常態化することも考えられます。物流だけの課題と捉えず、対処していくことが重要です。

ドライバーの勤務時間が増加する

バースが混雑すると、ドライバーの勤務時間は増加する傾向があります。荷物を積み降ろしするため待機しなければならないからです。国土交通省が発表している「荷待ち時間調査の結果について」によると、1カ所当たりの荷待ち時間は30~1時間が44%、1時間~1時間30分が17%、1時間30分~2時間が14%です。4時間超が4%を占めている点も見逃せません(荷主の都合で30分以上の荷待ちが発生したものが調査の対象)。[1]また、公益社団法人全国トラック協会の発表によると、ドライバーの荷待ち時間の平均は1日あたり1時間18分です。1日の拘束時間の1割以上を占める計算になります。[2]ドライバーの勤務時間を長くしている点もバースの課題です。

近隣住民に迷惑がかかる

近隣住民の生活に悪影響を与える恐れがある点にも注意が必要です。物流倉庫の前に、大型のトラックが何台も停車していると通行の妨げになります。見通しが悪くなるため、交通事故を誘発してしまうことも考えられます。これらを問題視する近隣住民とトラブルになることもあるでしょう。特に、荷待ちが常態化している物流倉庫は、近隣住民に迷惑をかけやすいといえます。

バースのメリット・デメリット

バースは、地面より高い位置に床が設けられた高床バースと地面と床の高さが同じ低床バースにわかれます。それぞれのメリット・デメリットは次の通りです。

高床バース

倉庫の床が高いため、荷物の積み降ろしを手軽に行えます。荷役作業の負荷を軽減できる点は魅力です。同様の理由で、埃をかぶりにくい点や湿気の影響を受けにくい点もメリットとしてあげられます。ただし、床が高いため、倉庫内にトラックを停車することはできません。

低床バース

地面と同じ高さに床を設けているため、トラックやフォークリフトなどで出入りできます。これらを活用して、荷役作業を行える点が魅力です。重量がある荷物でも、作業を効率よく行えるでしょう。ただし、荷台が高い位置にあるトラックは、荷物の積み降ろしを行いにくくなります。フォークリフトを使っても、奥の荷物までは取り出せません。また、高さがないため、埃や湿気の影響を受けやくなります。同じく、大雨で浸水しやすい点にも注意が必要です。

物流倉庫のバースを効率化するための方法

荷役に時間がかかる場合や荷待ち時間が発生している場合は、バースの効率化が欠かせません。具体的な対策として以下のものがあげられます。

【対策】

  • 入出庫管理システムを導入してバースごとの荷役予定時間を定める
  • 入出荷情報などを発荷主・トラックドライバー・着荷主で共有する
  • パレットを活用して荷役時間を削減する
  • 配送先などを集約してトータルの待ち時間を圧縮する

例えば、入出庫管理システムを導入して荷役予定時間を定めると、トラックドライバーは無駄のない運行計画をたてやすくなります。着荷主は事前準備を行いやすくなります。結果的に、待ち時間の短縮につながるでしょう。あるいは、荷物の積み降ろしにパレットを活用すると荷役時間を削減できる可能性があります。物流倉庫の課題にあわせて、複数の対策を講じることが大切です。

バースの運用を見直しましょう

ここでは、物流のバースについて解説しました。バースは、荷物の積み降ろし用に設けられたトラックの停車スペースです。荷物を効率よく積み降ろしできるなどのメリットはありますが、長時間の待ち時間が発生するなどの課題も抱えています。バースをうまく活用できないと、ドライバーの拘束時間が長くなる、近隣住民に迷惑をかける恐れなどがあります。課題を抱えている場合は、入出庫管理システムを導入して効率化を図るなどの取り組みが必要です。

そんな中、輸送効率の最大化を実現できる立地、物流TECHを集積し、共同で物流課題を解決するコワーキングショールーム「TRC LODGE」をはじめとし物流課題を解決する運営のバックアップ体制を敷いているのが株式会社東京流通センターです。

2023年8月に竣工した物流ビル新A棟は通常のランプ型物流施設が277坪/台(貸付面積/バース)であるのに対して72坪/台のTC型に特化した設計となっております。

また流通業務市街地に位置する当社は近隣に住居や学校などの施設がない為、荷待ちの際の近隣住民とのトラブルが発生するリスクを防ぐことができます。

物流ビルA棟は標準区画435坪~とお客様の事業ステージに合わせたご提案が可能です。
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[1]出典:国土交通省「荷待ち時間調査の結果について」
https://www.mlit.go.jp/common/001223200.pdf
[2]出典:公益社団法人全国トラック協会・国土交通省「荷待ち時間について荷主の皆様の御協力をお願い致します。」
https://jta.or.jp/pdf/logi2024/flyer01.pdf